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2010年 01月 12日
奥多摩・木々
先日のテレビ番組で、南米チリの荒涼とした高原に立つ、強い風に吹かれ続けたために曲がってしまいながらも力強く生えている一本の木が映し出されていたのだが、それを見ていて、ふと、奥多摩の雲取山へ向かう登山道にある、同じように風に吹かれて曲がって立っている木々を思い出した。

まあもちろん、奥多摩などはそんなに荒涼とした場所ではないし、その木々もそれほど力強く生えているという感じでもないのだが、私としてはなぜだかとても気に入っている。
今まで雲取山へは(たしか)5,6回ほど登っているが、この木々を見ると、ああ、やっとここまで登ってきたんだなあ…などと、ホッと一息つく思いがするのである。

過去に何枚も写真を撮っているので、いまそれをフィルムの束の中から探し出してみた。
先ずは、山登りを始めたばかりの2002年秋、最初に雲取山へ登った時に、この木々に初めて出会って、思わず撮ったもの。

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2002年10月27日
CONTAX G2 + Biogon 2,8/21mm
Kodak EPR64; EPSON GT-X970, Photoshop CS3

  *

その翌年の年末、雪の中を登った雲取山への途中で。

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2003年12月21日
CONTAX ST, Planar 1,4/50mm
Kodak EPR64; EPSON GT-X970, Photoshop CS3

  *

そして昨年の初夏。トレランと称して、雲取まで軽装で走って往復してきたときに。

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2009年6月7日
LEICA D-LUX 4 + Capture One 4.8(RAW) + Photoshop CS3



多くの登山者たちが恐らくは何気なく通り過ぎてしまっているのであろうこれらの木々に、また近いうちに会いに行こう。
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by junitchy | 2010-01-12 00:34 | 写真折節 | Comments(4)
2010年 01月 11日
薄暮・明月院
ROLLEIFLEX 2,8Fでの初めての撮影は、鎌倉の寺巡り。妙法寺、報国寺、建長寺と回り、夕刻に差し掛かったころ、明月院へ行った。

今まで何度となく鎌倉へは来ているが、明月院は今回が初めてだった。美しい庭園、静かな佇まい。

ローライで撮影した何枚かを、スリーブごとコンタクトスキャンで:

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ROLLEIFLEX 2,8F (Planar 1:2,8 / f=80mm)
Kodak E100VS; EPSON GT-X970+Photoshop CS3 ※800dpiにてスキャン後、縮小



4枚目の石仏は、コンタクトスキャンでは黒く潰れてしまっているので、フィルムホルダーを使用してスキャンし直した。

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『花仏』
ROLLEIFLEX 2,8F (Planar 1:2,8 / f=80mm)
Kodak E100VS; EPSON GT-X970+Photoshop CS3
2009/12/6 鎌倉・明月院にて
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by junitchy | 2010-01-11 23:22 | 写真折節 | Comments(0)
2010年 01月 02日
盃に光
  元日宴
                       藤原家隆
もろ人の たちゐる庭の 盃(さかづき)に 光はしるし 千世のはつ春
(六百番歌合、春上、第三番右。壬二集、上)


たくさんの人々が立ち居る庭では、祝盃に光が一際目立って輝いている。千世を祝うこの初春の日に。


   *


名高い『六百番歌合』の春の最初の題「元日宴」、つまり新年を祝う宮中での宴を詠んだ一首。

歌合の判者、藤原俊成は
「姿は優に侍るを(=歌の体は優美だが)、盃、俄(にわか)なるやうに聞ゆらん(=盃というのが唐突な感じがする)。光も盃のひとかたはことよりて侍れど(=光というのも、盃に一面では依っているようだが)、何の光ともなくやあらん(=何の光なのだろうという感じがしなくもない…意訳)」
と述べて、この歌を負けにしている。

だがそうだろうか。題詠ではあるが、この歌の雅やかな情景を鮮やかに思い描くことが出来るように思われる。

祝宴に集う大勢の殿上人が華やかに立ち振る舞っている宮中の庭。そこへ初春の陽光が差し込み、手に持っている盃に注がれている祝の酒に美しい輝きを添えたのだ。新春を言祝ぐのにとてもふさわしい歌ではないだろうか。
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by junitchy | 2010-01-02 00:31 | 和歌逍遥 | Comments(0)