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2008年 02月 18日
Symphonies
Antonio Bacchelliの『ストラヴィンスキー:ピアノ作品全集』では2枚組CDのラストに収められている「A la memoire de C.A.Debussy (ドビュッシーの思い出に)」は、1920年の『ルヴュ・ミュジカル』誌ドビュッシー追悼号に掲載された小品。そしてこれは、ドビュッシーに捧げられた「Symphonies d'instruments a vent (管楽器のためのシンフォニー集)」の末尾部分に当たる。

おそらくオーケストレーションされる前の原型としてのピアノ譜なのだろうと思われるが、オーケストラ版に比べてこのピアノのための『ドビュッシーの思い出に』はストラヴィンスキーが掴み取ったインスピレーションを純粋に、マラルメの詩の一節を引用して言うなら「その裸形において」伝えてくれているようにすら感じられる。伝統的な和声からすれば「不協和音」なのだが、それらはまさに不協和であることにおいてこの上なく美しく、互いに響き合っている。悲痛であり甘美でもある、ピアノによる静謐なコラール。聴き終えた後、暫しの沈思…。

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付記。Bosey & Hawksから現在出版されている楽譜にて確認したところ、雑誌初出時には"Le Tombeau de Claude Debussy(クロードドビュッシーの墓)"と題されていたとのこと。現在出版されている楽譜のタイトルは "FRAGMENT de symphonies pour instruments a vent(管楽器のためのシンフォニー集からの断章)"となっており、Stravinskyによるピアノ編曲版とクレジットされている。
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by junitchy | 2008-02-18 00:12 | 音楽所懐 | Comments(0)
2008年 02月 17日
奥多摩山行にて
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2008/2/10 日没前後頃
CONTAX G2, Biogon 2,8/28; Kodak BW400CN


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2008/2/11 朝7時半頃
CONTAX G2, Sonnar 2,8/90; Kodak BW400CN
(EPSON GT-X800, コンタクトスキャン@400dpi)
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by junitchy | 2008-02-17 17:23 | 写真折節 | Comments(0)
2008年 02月 03日
先週買ったCDなど
先週、久々に立寄った中古CDショップにてCD3枚購入。

Olli Mustonen『プロコフィエフ:束の間の幻影、ヒンデミット:ルードゥス・トナリス』、Antonio Bacchelli『ストラヴィンスキー:ピアノ作品全集』2枚組、そしてFazil Sayのピアノによる『ストラヴィンスキー:春の祭典』。

今までプロコフィエフ(とかラフマニノフとか)は何となく聴かず嫌いのところがあったのだが、今回は『束の間の幻影』という曲名に惹かれて購入。早速聴いてみるとこの小品集は大変魅惑的だ。これは若い頃の作曲のようだが、これ以外のも聴いて見たくなった。ヒンデミットも、ちゃんと聴くのは多分初めてで、『ルードゥス・トナリス(1942)』もざっと聴いただけだがなかなか面白い。ストラヴィンスキーのピアノ曲というのも全く知らなかったので興味があって買ったのだが、まだ聴いていない。

で、問題のFazil Say。多重録音によって連弾版『春の祭典』を一人で演奏している。2000年の発売時にはかなり話題になっていたようだが、私はまったく知らなかった。内部演奏やらプリペアドやらでまあ面白いのだが、これはあくまでもピアノによってオーケストラの響きにどこまで近づけられるか、そのダイナミックをどこまで再現出来るかということにばかりに主眼を置いているような感じがして、純粋にピアノ版『春の祭典』を聴いてみたかった私としては、かえって物足りなくなってしまった。

そこでその翌日、再びCDショップへ行き、ピアノ4手版の『春の祭典』を探した。直ぐには見つからなかったのだが、廉価レーベルNAXOSコーナーにてFrith/Hill『ストラヴィンスキー:4手のための作品集』に収録されているのを発見。そしてついでと言っては何だが、同じコーナーにあったRobert Craft指揮による『3つのギリシャ・バレエ音楽集』(アポロ、アゴン、オルフェウス) と『ミサ・カンタータ・詩篇交響曲・他』もあわせて購入。突然ストラヴィンスキーばかり聴いてみたくなったのだ。それにしてもこうしたマイナーな曲を多くカタログに入れてくれているNAXOSに感謝。

帰宅してさっそく4手版『春の祭典』を聴いたが、はっきり言ってこっちのほうが断然良い。オケ版に引けを取らない。第2部の最初のあたりでは逆にピアノ版のほうが音響的にも優っているように感じる。ちなみに初めて『春の祭典』を聴いたのは高校2年の頃で、何度聴き返したことか。それ以来私自身大好きな曲だ。幾種類かの演奏を聴いていたが、もっと早くこの4手ピアノ版も聴いていれば良かったと思う。『詩篇交響曲』も大好きな曲で、以前どこかで書いたが聴きながら曲に合わせてラテン語の歌詞で歌えるほどだ(笑)。ストラヴィンスキー、ここらでもう一度ハマってみようか。
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by junitchy | 2008-02-03 00:26 | 音楽所懐 | Comments(0)